ホームレスを続けて変わった価値観
ホームレスを初めて約2ヶ月が経とうとしている。
たくさんの人の出会い、そしてホームレスの人と話をすることで僕の価値観は大きく変化した。
その一つがこれである。
ホームレス=負を払拭する ことを辞めた
僕は最初、ホームレスの悪いイメージを払拭したいと考えていた。
ツイッターで『ホームレス』と検索すれば書かれていることは悪いことばかり。
汚い、恐い、臭い
中にはホームレスが害と言う人も。
けれど僕はホームレス小谷さんという幸せなホームレスを知っている。だからどうかホームレスに対してそんな事を言うのはやめて欲しいと強く願った。
だから僕はホームレスになると同時にホームレスの悪いイメージを払拭しようと考えたのだ。
でもそれは自分のエゴだった
僕と同じくホームレスをしている人と話す機会があった。普段野宿に使う場所は僕の他にもホームレスの人が生活している。
僕はどうしてホームレスになったのか聞いてみた。
※僕はみや、そのホームレスの方をAとします。
みや『どうしてホームレスになったんですか?』
A『仕事がうまくいかず鬱になり、働けなくなってしまった。』
A『お金を払えずに家をなくしてしまった。』
みや『生活保護は受けようと思わなかったんですか?』
A『生活保護を受けられることは知っていたけど、どうにか自分でちゃんと仕事をして自立をしたかった。けれどそんな気力もなくなってしまった』
鬱になりやすい人ほど、無理をしやすく自分のことを自分で追い込んでしまいがち。生活保護という制度があるけれど自分で頑張りたいからそれを使おうとはしない。
Aさんと話をする中で、僕が感じたのはこの人は今まで頑張りすぎて、無理をしすぎて自分で自分を追い込んで折れてしまったんだろうなぁということを感じた。
みや『生活保護はこれからも受けようとは思わないですか?』
A『思わない。今の生活でいい。』
A『先のことはあまり考えたくないな』
Aさんの知るホームレスの中ではやはり鬱になりホームレスになってしまう方は少なくないという。
それを聞いて僕の中の価値観が一瞬で変わった。
僕は僕のためにホームレスとして生きる。僕を見てくれる人にホームレスなのに幸せそうじゃんって思ってもらえればそれでいい。
そう決めた。いくら僕がホームレスのイメージを払拭したところで僕はその人達をどうすることもできないことに気づいた。
だから僕はただ自分のためにホームレスでも幸せになれることを伝えていく。
そしてもう一つ知ってほしいのは誰にでもホームレスになる可能性を持っているということ。
ホームレスだから鬱になる。
ではない
鬱だからホームレスになる。
これは多くの人に知ってもらいたいこと。今の不景気な世の中だからこそ、その可能性は多くの人に可能性があるということを覚えておいてほしい。
人の優しさで生きる
日本はまだまだ温かい。人の優しさ、人情が。僕はその優しさで生きたい。おこがましいと、図々しい奴だと思われるかもしれないけど。その分僕ができること、返せることがあれば力になる。
僕はやっぱり人の温かさを感じながら生きていきたい。
そんなことを最近は思う。
きっとまた多くの人の考えや価値観を知って変わることがあると思う。この生活ならなおさらだ。
それでもやっぱり人の優しさで生きたいっていうことは変わらない。
たくさんの気付きがあるそんな生活。
これからもホームレスとして頑張っていく。
人生は一度きり。後悔しない道を。